1.真の目的は「希望を叶えること」

(1)表面上の目的は「出生数の長期減少傾向にストップ」です。

  しかし真の目的は

  結婚したいのに結婚できない、
  産みたいのに産めない、
  理想の子供数より実際の子供数が少ない…という、

  叶えられていない希望 を叶えることです。

(2)叶えられていない希望の明細
 下記図表は、「現代日本の結婚と出産 第16回出生動向基本調査」 の中にある、(未婚者の生涯の結婚意思)など9個の図表です。

 


2.目標年間出生数 > 73万人

(1)合計特殊出生率では、将来の静止人口を直感的に予測できないので、目標(管理指標)として適切ではありません。

「90年仮説」を採用すると、年間出生数から将来の静止人口を簡単に 予測できますので、出生数を管理指標とします。

(2)出生数管理図

①図は月々の「当月を含む過去12ヶ月間移動合計」 を表しています。(2024年1月から2025年6月まで)

②12ヶ月移動合計によって年間出生数を「毎月把握」できます。(7月実績は707.7)

③目標数には外国人が含まれており「日本人のみでは70万人」です。

④目標値を外国人含む73万人としている理由は、日本人のみの出生数の公表が遅いからです。

・厚労省は毎月人口動態統計、速報、月報(概数)、確定数を公表しています。速報は2ヵ月後、月報は5ヵ月後、確定数は翌年に公表されます。 

・月報、確定数は「日本における日本人」ですが、速報は分別前の「日本における日本人、外国人、外国における日本人 」の総数です。 


3.短期対策の内容 

(1)新生児支援金

①主要施策「子育て支援金」の有効性を確認するため、「新生児」に出生後18年間支給する「新生児支援金制度 」を創設し、月額5万円を支給します。

②新生児支援金制度実施後「18か月間経過して、出生数改善効果が判明しなかった」場合、支援金制度を中止し、計画全てを廃案とします。プランBはありません。

③支給を開始した「新生児支援金支給者」には18年間支援金を支給して終了とします。

④改善効果の判定

年間出生数(当月を含む過去12か月間の移動合計)が、「3ヵ月間連続して73万人以上」となった時点で、「出生数の長期減少傾向に ストップ」の効果があったと判定します。

⑤新生児支援金の費用

 ≒ 5,000億円は予備費で賄います。

年間70万人出生と仮定する
初月出生数=70/12=5.8万人
18か月後の累計出生数=5.8×18=104.4万人
18か月間の平均=(5.8+104.4)/2=55.1

∴55.1万人×18ヵ月×5万円=4,959億円


(2)子育て支援金

①新生児支援金を実施し、出生数改善効果が確認できた時点で、新生児支援金制度を「子育て支援金制度」に切り替え、
「18歳未満全員を支給対象」とします。

 子供一人当たり支援金 月額5万円
 新出生者は18年間 合計1,080万円

②現在の18歳未満の人口数≒1,700万人

1,700万人×60万円=10.2兆円

福祉予算の減額期待値等≒3~5兆円

18年後の子育て支援金の対象者は、
70万人×18年=1260人まで減少します。
1,260万人×60万円=7.6兆円
∴(7.6-3)/2.7=1.7%


4.短期対策の効果予測

(1)数値データ要因

①未婚率上昇
子ども一人1千万円のインパクトは、
結婚や子育てに対する不安解消の効果があり、改善効果が期待できます。

※下図「婚姻率と完結出生児数」参照
図の横軸は婚姻率、縦軸は完結出生児数です。黒の線はTFR=2.0一定の曲線です。
(人口置換水準2.07では無く、暗算できて誤差も少ないTFR=2.0で表示しています)

・左上「婚姻率0.5・出生児4.0でTFR=2.0」となります。右下「婚姻率1.0・出生児2.0でTFR=2.0」となります。


・赤い点●は2021年実績、黒い点●は1972年実績、青い点●は短期対策後の予測値です。

・未婚率対策の効果は期待できますが、結婚できないのではなく非婚を望む方もおられ、又そのような方も共生できる社会を目指しているので、未婚率を20%と予測しました。

・その結果「婚姻率0.8・出生児2.5・TFR2.0」としました。

②1子世帯増加と多子世帯減少

出産に関する希望を叶える施策なので、大きな改善効果が期待できます。
多子世帯の増加は、地方興隆にも貢献すると考えます。

※下図「完結出生子ども数分布図」参照
・横軸は0子世帯~4子世帯を表示しています。

 縦軸の棒グラフは、完結出生子ども数の分布に関する、TFRが2.0以上であった最後の年1972年実績と対策実施後の予測値です。


・百分率の合計は当然100%となりますがこれは、母の人数でもあります。
この百分率に、夫々の子ども数(0人~4人)を乗じ、合計した子の数は、完結出生児数と一致します。

・以下に、2子以下世帯(0,1,2子)の合計出生児数と(比率)、3子以上世帯(3,4子以上)の合計出生児数と(比率)を示します。

       1972年  改善予測値

婚姻率     97%    80%
TFR       2.14     2.00
出生児数     2.2      2.5

2子以下世帯   1.2    0.8
    比率  ( 54%)  ( 32%)
3子以上世帯   1.0    1.7
    比率  ( 46%)  ( 68%) 

・上記改善予測の通りであれば「将来の人々は、約7割が兄弟3人以上の社会」になります。


③晩婚化・晩産化による無子・1子世帯の増加

一定の効果が期待できると考えます。
※下図「晩産化の推移」参照 

・グラフは、5歳階級別出生数で晩産化の推移を表示しています。

・グラフを見れば、(比率・数量とも)減少した年齢階級、増加した年齢階級が一目瞭然です。

・ところで「日本の少子化の最大のドライバーは晩婚化である」という説があります。

・妻の平均初婚年齢も平均初産年齢も、最近50年間に5歳上昇しました。
(1975年:初婚24.7歳ー初産25.7歳、2024年:初婚29.8歳-初産31.0歳)

・その結果、子が欲しいけれどできない、結婚するつもりが結婚できない、人が増えた、という説です。

・この説の妥当性はともかく、さらなる方策も必要と考えますので、長期構想において追加検討いたします。


(2)その他要因

①危機感の欠如は、年間出生数を「毎月」12ヶ月移動合計で管理することにより、国民の意識が1つに纏まります。

②政府は多額の予算を投じて各種施策を講じていますが、出生数は減少の一途をたどっています。

短期対策は、新生児支援金制度を実施して効果を確認してから、子育て支援金制度を実施する、EBPM(evidence based policy making)に基いた対策なので、確実な効果が期待できます。

  

5 .長期構想に先延ばしする事項

①少子化対策に加えて「社会階層の固定化」を解消する方策

②「共働き・共育て」世帯への新たな支援策(令和システム)

③晩婚化・晩産化による無子・1子世帯の増加に対する方策


ストップ日本消滅|少子化を克服し、共生・競合する社会へ
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